ポスドクサラリーマンが美肌を目指す③ ~皮膚と脂質・ビタミン栄養~
前回は美肌のためにアミノ酸栄養のバランスが必要だと説明しました。
今回はアミノ酸以外の脂質、ビタミン、ミネラルについて美肌に必要な栄養を説明します。
脂質
食事中の脂質の量は、皮膚を構成するコラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドの量に非常に大きな影響を与えています。
(それぞれの皮膚における役割は、ポスドクサラリーマンが美肌を目指す①をみてください。)
脂質摂取量が増加すると、皮膚TGF-β1という遺伝子の発現量が減少し、コラーゲンやヒアルロン酸量を減少させます。
一方、α-リノレン酸は必須脂肪酸であり、この欠乏は、成長阻害、皮膚の乾燥、発疹また炎症反応の障害を引き起こします。
結論としては、脂質は取りすぎず、α-リノレン酸は必ずとることが美肌に必要となります。
しかしα-リノレン酸は十分な科学的根拠がないため、推奨する摂取量は設定されていないようです。
ビタミン
⑴ビタミンA
ビタミンAの欠乏は、皮膚の乾燥、シワの増加を引き起こします。ビタミンAの1つであるレチノイン酸は、ニキビ治療、光老化の改善、すなわちシワを改善します。
また表皮において、ヒアルロン酸量の促進や、メラニン合成を阻害します。
細胞レベルで、ナイアシンは、セラミド合成を増加させ、肌の水分の蒸散を抑制し、表皮のバリア機能を改善させます。
⑶ビタミンC
ビタミンCの欠乏は、コラーゲン合成やプロテオグリカン合成を減少させます。よってビタミンC欠乏は、皮膚において創傷治癒の知見を招きます。
⑷ビタミンB12
ビタミンB12欠乏により、メラニン合成による皮膚のメラニン沈着が認めれれるようになります。
今回のまとめです。
脂肪の多い食事は避ける、しかしα‐リノレン酸は摂取!
次回は応用編です。
「ポスドクサラリーマンが美肌を目指す②、③」で紹介した美肌に必要な各種栄養素を含んだ食品を紹介したいと思います!!!